【担当範囲は日本全土くらい!?】米国パソナで営業として働く野入賢吾さん

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誰よりも行きたくなかったアメリカ

編集部:先ほどOPTという言葉が出ましたが、大学からアメリカに来てるんですか?

けんごさん:実は高校1年生の終わり頃に父親の転勤の都合でアメリカのウェストバージニア州に引っ越して来たんです。よくアメリカ人でもウェストバージニア州をバージニア州の西側みたいに勘違いしてるんですが、厳密にはウェストバージニアっていう州で、ワシントンDCの左にあります。カントリーロードの曲が生まれた場所です。

カントリー・ロードWikipedia

編集部:ウェストバージニアって州だったんですね(笑)

けんごさん:なので、初めは高校を卒業したら日本に帰国して、帰国子女枠で良い大学に入れたら良いなくらいに思ってたんですが、卒業する頃になってなんか悔しいなって想いが強くなってきて、親に相談してアメリカの大学に通うことにしました。

編集部:その悔しくてっていうのは何に対してですか?(笑)

けんごさん:英語ですね。2年経ってたので、それなりにコミュニケーションも取れてたんですけど、やっぱりまだ止まるところがったのでもうちょっと長く居たいなと思ったんです。

編集部:ちなみに高校にいきなり来た時って英語大丈夫だったんですか?

けんごさん:ダメでしたね(笑) 高校の時は部活と遊びしかしてなかったので全然ダメでした。

編集部:じゃあ、当時の心境として親からいきなりアメリカに行きますって言われてどんな感じだったんですか?

けんごさん:大げんかですね(笑) 高校1年の8月にその話がディナーの場に出たんですが、僕は「俺は行かないから、みんなで楽しんで来て!」みたいな感じで一切行く気はなかったです。親は「アメリカは良いところだよ」って。それでも僕は「いや、行かないから!」って感じで(笑)

編集部:たしかに高1って青春真っ只中ですもんね(笑)

けんごさん:高校も受験で頑張って入ったところだったし…なので、当時高校の近くに下宿していた友達の家とかも勝手に見に行ってましたね。一人で住むために(笑)

編集部:意地でも行きたくなかったんですね(笑) ちなみに行くと決めた理由はなんだったんですか?

けんごさん:ずっと親が言って来てたんですよ。なので、1月くらいにはもういいやってなって、覚悟を決めました。

編集部:実際にこっちに来てみて英語も分からないし、文化も違うしで帰りたくはならなかったんですか?

けんごさん:それが不思議と一切帰りたいとはならなかったですね(笑) 今でも鮮明に覚えてるんですけど、こっちの高校って黄色いスクールバスが家の前に来て、それに乗って通学するんですけど、ウェストバージニア州って黒人もアジア人も少ないので僕の存在が珍しかったらしく、「イチロー!スシ!コンニチハ!」みたいなことを言われて、俺も嬉しくなって、「こんにちは!イエーイ!」みたいな感じでノリノリでした(笑)

編集部:いやいや(笑) それって人によってはからかわれてるって思ったりもしますよ(笑)

けんごさん:そこはノリですね!

メンタルタフネスを鍛えられた大学時代

編集部:ちなみに、その後の大学はどうしたんですか?

けんごさん:大学は近くにあったマーシャル大学に行って、専攻は当時から人と関わるのが好きだったのでビジネスにしました。州内でいけば学費が安かったのと、あと日本語補習校の先生がマーシャル大学の学生で色々と話を聞いてみて良いなと思ったのが決め手ですね。

編集部:大学では勉強以外にも何かしたんですか?

けんごさん:色々やりましたね。1つはInternational Student Organizationっていう留学生団体の運営で、もう1つがATΩ (アルファ・タウ・オメガ) っていうソーシャルフラタニティの運営です。

フラタニティ(フラット)とはアメリカの大学にある社交クラブ、日本のサークルのようなもの。フラット内ではメンバーのことをブラザーと呼び、その繋がりは本当の兄弟のよう。フラットの団体名は必ずギリシャ文字で示され、全米の大学に各フラットの「チャプター」という支社のようなものがある。フラットへの参加はアメリカの学生にとって1つのステータス。アメリカ社会で活躍している有名人はほとんどフラットに入っていた経験を持っています。-collegino

編集部:フラタニティだと面接とかプレッジもあって、留学生は入りにくいって聞くんですが、あれはパスできたんですか?

けんごさん:大丈夫でしたね。まずフローとしては、フレッシュマンの時にパーティに行って顔を覚えてもらって、そこで気に入られたらフラタニティ側からインビテーションが来るんです。あと、メンバーになるためには試練みたいなのもクリアしないといけないですね。

編集部:ちょっといじめる文化もありますよね(笑)

けんごさん:ありますね。Hazingって言いますけど、基本的にはお酒関係です。それもフラタニティによって色んな文化があるんですが、僕らの場合は新メンバーがほぼ決まった段階でそれをやってましたね。

編集部:それはどういったものですか?

けんごさん:僕らのだと5つステージがあって、まずはカードが渡されて、ある人のところに行くんです。そしたら、その人からお酒を2個渡されて、それをガムテープで手に貼り付けられて、空気椅子した状態で飲み終わるまで立っちゃダメだよって指示されるんです。それが終わったら次は誰々のところに行けって言われて、そこにいくとウォッカが入ったカップが5個あって、この中に水が1個だけあるからそれを当てたら終わりだよって。まあ水はないんですけど(笑) そんなのが5回あって、全部を乗り越えたらコングラチュレーションって言ってもらえるんです。

編集部:お酒が飲めない人はどうするんですか?(笑)

けんごさん:そこはあまり厳しくしてなかったですね。でもこれは一応文化としてやるぞっていう。あとは、玉ねぎを1個まるごと早食いして、そのあと大学のキャンパスを白Tシャツで走らされて、その日はフラタニティに泊まらされて、次の日はその汗ダラダラの状態で、「お前らはこのまま授業に行け」みたいなのもありましたね(笑) 玉ねぎ食ってるから体が臭いんですよ(笑)

編集部:そんなドラマみたいなことって本当にあるんですね(笑) ちなみに、そのフラタニティでの経験は役立ちましたか?

けんごさん:そうですね。僕はフラットハウスで16人のアメリカ人と一緒に住んでたんですが、新歓パーティとか、ハロウィンパーティとかをよく家の中や庭でしてたので、本当にたくさんの人と触れ合う機会がありましたね (よくも悪くも笑) 。

編集部:良くも悪くもですか…

けんごさん:僕らのフラタニティって公共の場並みにオープンだったんですよ。玄関も基本的に開けっ放しだったし、誰でもおいでーって感じだったので。なので、毎日朝4時くらいまでうるさいし、喧嘩もあるし、知らない人が僕の部屋に入って来たり、ホームレスが家で寝てたりもしましたね(笑) あとは物もどんどん無くなってました。テレビとかPSも無くなりました。なので、物がなくなることも気にならなくなりましたね(笑) いちいちそんなの気にしてたら生きていけなかったので(笑)

編集部:なんかメンタルタフネスがやばいですね(笑)

けんごさん:なので、そこで培った経験というのは今も生きてます。今でも小さいことは気にしないです。

編集部:ちなみに運営費は誰が出してたんですか?

けんごさん:僕らです。パーティとかする時はメンバーが一人25ドルずつ出し合ってビールとかを買ってました。

編集部:でも物は盗られて行くんですよね?(笑)

けんごさん:そうですね(笑)

編集部:お金しかかからないじゃないですか!(笑)

パソナにパソナを紹介される(笑)

編集部:大学を卒業した後は、そのままこっちで就職しようと考えてたんですか?

けんごさん:そうですね。親からは早く帰ってこいって怒られてたんですけど(笑)

編集部:誰よりも行きたくないって言ってたやつが今度は帰りたくないっていう…(笑)

けんごさん:それは今でも日本に帰る度に笑いのネタになってます(笑) 実は僕の親って一回も転職をしたことがない世代なんですよ。なので、親からは「お前はそろそろ安定しろ。日本に帰ってこい。」ってかなり言われたんですけど、まあ無視して勝手にOPTで働き出しましたね(笑)

編集部:行きたくなかったやつが勝手に残って働き出すっていう(笑) 就活の時はパソナしか見てなかったんですか?

けんごさん:実は就職に関しては、そこまでリサーチをしてなくて、気付いた時には卒業してたんです。なので、ちょっとやばいなと思い友達から色々と企業を教えてもらって、最初はTOPという人材紹介会社経由で仕事を探してたんですがあまりシックリこなくて困ってたんですよ。そしたらカリフォルニアにいた友達がパソナを教えてくれたんです。なので、とりあえず登録だけして、「僕はこういうことがしたいんです!」って言ってたら、「じゃあパソナはどうですか?」って紹介されました。

編集部:パソナに就職先を紹介してもらおうと思ったらパソナを紹介されるという(笑)

けんごさん:ただ、僕はパソナは新卒で入るにはすごく良い会社だなと思ってるんです。というのも、パソナで営業をやってると、それこそ商社、金融、サービス業、会計事務所、弁護士といった色んな企業がお客様になるので、その人たちと話をしてると、その企業のことやオペレーションのことをより深く学べるんです。なので僕がパソナに決めた理由はそこが大きいです。あとはカリフォルニアという場所ですね(笑)

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SiliconValleyWorkers編集長。愛媛県松山市出身。2016年、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻(相田研)修了。工学修士。現在はシリコンバレーのIT企業で仕事中。座右の銘:「現状維持は衰退のもと」

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