ジョブズの想いは生きている? – Apple本社でソフトウェアエンジニア兼プロダクトマネージャーを務める赤川未來さん

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この記事の所要時間: 1130

Appleとの不思議な縁

編集部:ちなみに、どういう経緯でAppleに入社したんですか?

みらいくん:実はAppleとはすごく不思議な縁で結ばれていて、遡って言うと高校を卒業する年にみんなが大学受験とかの話をしてる中、なぜか僕だけはAppleで働くって言ってたんです。っていうのも、当時スティーブ・ジョブズのスタンフォードのスピーチにすごく感化させられてたので。

編集部:たしかにあのスピーチは僕も好きです。

みらいくん:それで大学に入ったんですが、大学ではそのことを忘れかけてたんですね。それでインターンの時期が来て、色んな企業を受けてみたんですが、なかなかしっくりくるところがなくて困ってたんです。そしたら、なぜかいきなりApple側から僕にメールが来て、インターンしませんかと。

編集部:そんなことあります? (笑)

みらいくん:僕もよく分からないんですけど、誰かが僕のレジュメを勝手に出してたみたいで、リファラルが来たというか、「誰かがあなたのことを紹介してくれたのでAppleでインターンしませんか?」というメールがリクルーターから来たんです。それは行くしかないでしょうと (笑) それでAppleでインターンをして、そのままAppleに就職した感じです。

編集部:要するにAppleに引き寄せられたんですね (笑) 実際に入ってみて何かギャップってありましたか?

みらいくん:Appleみたいな成功してる企業だと全てが整っててプロセスも100%決まってるのかなと思われがちなんですが、実はそうではなかったというところですかね。毎年プロセスを変えたり、これはだめじゃないかといきなりやめたりもするので。なので、各チームがスタートアップで、そのスタートアップを集めた組織って感じです。

今後のキャリア観 / 起業はプロセス

編集部:今って3年目じゃないですか。今後のキャリア観ってどんな感じですか?

みらいくん:僕は物作りが好きなので、その物作りの延長線上で何か人類の発展に貢献できるものを創造し続けたいなと思います。あと、流れというかフローも大事にしていきたいですね。というのも、そういった流れの中でチャンスが来て、そこから何かが始まることって多いと思うので。なので、その目標に関わっていればどこにいても何をやってても僕はハッピーです。

編集部:ちなみに起業には興味ないの?

みらいくん:起業願望は全くないですね。僕は起業っていうのはただのプロセスであって目的地ではないと思ってるんです。例えば、大工さんがトンカチを使って何かを作るのと同じで、起業っていうのはこのトンカチであって、目的地ではないんです。なので、自分がやりたいことがやれる環境が他になくて起業が必要になった時には起業すると思うんですが、起業したいから起業するということはないですね。

編集部:今後のキャリアを考えた時にロールモデルとしてる人っているんですか?

みらいくん:いますね。エンジニアだと、社内の方なんですが、すごく面白くてアクティブな人がいるんです。ロッククライミングに行ったり、ハイキングに行ったり、世界旅行をしたり。でも、ある意味オタクみたいなエンジニアで、そのライフスタイルがカッコいいなと思ってます。マネジメントだと僕の上司ですね。彼は本当にプロのマネージャーで、全てをうまく丸く統括するスキルがすごいんです。未だにどうやってるのかはわからないんですが、ミーティングで変な空気になっても、そこをうまく切り替えたりするんです。なので、そういった喋り方やトピックの変え方などは見習いたいなと思ってます。

趣味はWikipedia鑑賞 (笑)

編集部:ちなみに情報のインプットってどうしてるんですか?やはり本ですか?

みらいくん:本はそこまで読まないですね。大学時代は結構読んでましたが、入社してからはほぼ読んでないです。ただ、ネットはめちゃくちゃ見ます。実は僕、Wikipediaを読むっていう変な趣味があるんですよ (笑)

編集部:なんですかそれ (笑)

みらいくん:っていうのも、Wikipediaって単語とか参照の部分にリンクが付いてるじゃないですか。あれが最高なんですよ。飽きたらすぐ辞めれるし、違うトピックがあったらすぐ飛べるので。本だとこれができないんですよ。

編集部:たしかにそれはありますね。ちなみに、土日って何されてるんですか?友達と飲んだり遊んだりですか?

みらいくん:忙しいときは働いてますが、ベイエリア20代社会人の会を立ち上げてからは、そこで会う日本人の方と飲むことが多いです。

ベイエリア20代社会人の会とは?

編集部:ちなみにその20代社会人の会は、どういった経緯で立ち上げたんですか?

みらいくん:もともとは80年代の会っていうのが別にあって、ベイエリアで働く日本人の方が結構参加されてたんですよ。なので、そういうのがあるなら僕らで90年代の会もやろうよと試みたのが始まりです。でも実際にやり始めてみると、思ったより学生が多くて、学生と社会人の割合が9対1みたいな感じになっちゃったんです。

編集部:それは (笑)

みらいくん:年齢的にはあんまりギャップがなかったんですが、やはり考え方や目標が違うというか…学生は就活のことを考えていて、社会人はライフゴールみたいなものを考えていたので。なので、どちらかというと社会人がメンターみたいな感じになってあまり楽しめなかったんです。あと、90年代って99年まであるじゃないですか。だから17,18歳くらいまで入ってて、さすがに違うなと (笑) あとアメリカだと年齢確認も厳しいので、場所とかも結構制限されたりと大変でした。

編集部:たしかに90年代とは言っても幅広いですもんね (笑)

みらいくん:なので、もう少し社会人のためのことをやろうよって考えて、僕と友達でベイエリア20代社会人の会を立ち上げました。最初はグループもなくて、ただメッセンジャーでスレッド立てて「軽く飲みたい人」って感じで人を集めてたんですが、意外と人が集まったので、これはいけるんじゃないかとグループ化させて、今に至る感じです。

編集部:じゃあ今は学生さんはお断りなんですか?

みらいくん:いや、基本的にはみんなウェルカムなんですけど、一応形式的には社会人のための会ですよっていうのは明確にしておきたいですね。もちろん社会人だけに限らず、社会に何かしら関係のある人、だから大学院生とかはこっちに入れてるんですけど、一回も社会に出たことのない人っていうのはどうかなと。

編集部:なるほど、質の担保じゃないですけど、会の趣旨ははっきりさせておきたいと。実際にやってみた所感としてはどうですか?面白い日本人はいますか?

みらいくん:そうですね。やっぱり、シリコンバレーやベイエリアで出会う日本人は何かしら特殊なものを持ってるなと思いますね。なんか、日本の一般社会にフィットしなかったからここにいるみたいな気もしますが (笑)

編集部:たしかに、なんとも言えない、良い意味で変というか尖った人は多いですよね (笑) ちなみにこの20代社会人の会があるっていうのは公にしても大丈夫ですか?めちゃくちゃ来たいみたいな人が増えるかもしれないですが。

みらいくん:大丈夫ですよ。ちゃんとグループを承認制にしてるので。ただ、入る時にどういった目的で入りたいのかっていうのは聞いてるので、そこは答えてもらいたいです。

編集部:じゃあもしこの記事を見て、この会に入りたいと思った方は「SiliconValleyWorkersを見ました!」っていうのを言ってもらえればアクセプト率も上がると思うので、ぜひどうぞ (笑)

ネットワークの濃さ

編集部:ちなみに、実際にこっちで働いてみてネットワークの重要性を肌で感じたりしますか?

みらいくん:ありますね。やはりこっちはネットワーク社会です。どれだけ色んな人と接触して、色んなことを話して、色んなことを盗み取れるかってのはあります。もちろんギブアンドテイクですが。

編集部:なんか僕らで話してて、中国とかインドってネットワークが異常に強いなって思うんです。これはクラスにいるインド人から聞いたんですが、インドの場合サンノゼで5万人くらいのネットワーキングもあるみたいです。VISAの副社長を招待して交流するみたいな。みんな一日中踊るらしいですが (笑) だから、それに比べると日本人って比較的ネットワークが弱いんじゃないかなと思うんです。

みらいくん:たしかに、彼らと比べると人数は少ないかもしれないですが、その分ネットワークは濃いと思うんです。例えば、一度知り合って親しくする人たちっていうのは本当に仲間になれるというか。なので、そう言った意味では、インドとか中国よりも日本人ネットワークの方が濃さはあるのかなと思います。

編集部:たしかに、20代の会みたいなきっかけがあると、そこ同士の繋がりは濃くなっていきますもんね。

みらいくん:まさにそうですね。なので、1つ中心となるトピックがあって、そこを中心に人が集まれば軸もぶれないのかなと。そこを雑にしすぎると何がなにか分からなくなってしまうので。

とにかく来てみて下さい!

編集部:最後に、こちらで挑戦したいけどなかなかその一歩が踏み出せないような方にメッセージをもらえませんか?最前線の人の言葉は響くと思うんです。

みらいくん:そうですね。チャンスっていうのはどこかしらにあって、それを自分が捕まえに行くかどうかが大事だと思うので、それを捕まえに行ってください。それはアメリカだけではなく全般的にです。なので、殻にこもるのではなく、オープンになって色んなことにチャレンジしてみて下さい。もちろん心配事や悩み事もあるとは思うんですが、そこで一歩踏み出してみるともっと違うものが見えてくると思うので。そうすると、もっと幸せになれるんじゃないかと思います。

編集部:ぜひ一歩踏み出して20代社会人の会に参加するのもいいですね (笑) ネットワークもすぐ広がるし。

みらいくん:これで「SiliconValleyWorkersを見て日本から来るんですけど」ってなったら驚きですね (笑) あとは一度とにかくアメリカに来てみて下さい。日本から出ない人って多いじゃないですか。ちょっと出てみて、なんか違うことあるかなーって気楽な感じでシリコンバレーとかに来てみるのも良いと思います。来てみて違うなってなれば帰れば良いだけなので、来て損は絶対ないです。

編集部:間違いないですね!みらいくん、今日は本当にありがとうございました!

おわりに

今回は米国Apple本社で働くみらいくんにインタビューしましたが、Appleとの不思議な縁やチーム内での働き方など、実際にApple内部で働く人の声が聞けるというのはとても貴重な体験でした。また、20代社会人の会を立ち上げた経緯は個人的にすごく気になっていたので、今回の取材で立ち上げの裏話が聞けてスッキリしました。僕もみらいくんを見習ってWikipediaを読みはじめてみます!(笑)

撮影後に行ったChez Mamanというフレンチレストランのオニオンスープが、ここ最近でダントツに美味しかったです!笑

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SiliconValleyWorkers編集長。愛媛県松山市出身。2016年、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻(相田研)修了。工学修士。現在はシリコンバレーのIT企業で仕事中。座右の銘:「現状維持は衰退のもと」

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