US版Androidアプリをゼロから作り直した? – メルカリSFオフィスでエンジニアを務める牧野直矢さん

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大学からカナダのバンクーバーへ

編集部:直矢さんはもともとメルカリのSFオフィスで現地採用されたんですか?

直矢さん:そうです。日本の高校を卒業後、カナダに行って、バンクーバーにある大学を卒業して、その後カナダでソフトエンジニアの仕事を4-5年やって、メルカリに転職したって感じです。

編集部:大学からカナダというのはどういう経緯だったんですか?

直矢さん:理由は色々あるんですが、親戚がカナダの高校を卒業していて、こっちに来なよ的な話があったんですよ。もちろん、日本の大学も少しは見てたんですが、あまりしっくりくる大学もなくて、それならカナダに行っちゃおうかなと(笑)

編集部:英語への不安はなかったんですか?

直矢さん:その時が初めての海外だったし、もちろん英語とかも全然喋れなかったので、高校3年生でサッカー部を引退してからは、そこらへんにある英会話教室とかのタダの授業を転々と回ったりしましたね。

編集部:よくある体験入学的なやつですよね(笑)

直矢さん:あと、最初はバンクーバーにあるランガラ・カレッジのPreparationクラスという、カレッジに入る前に英語を勉強できるクラスで1年間みっちり英語を勉強して、その後ランガラ・カレッジで2年間勉強して、サイモンフレーザー大学にトランスファーしてって感じですね。

エントランスにあるおしゃれな棚

プログラミングの可能性は無限大?

編集部:コンピュータサイエンス (CS) を専攻したのには、何か理由があったんですか?

直矢さん:初めはビジネスとCSの両方に興味があったので、ランガラ・カレッジで両方の授業を取ってたんですが、明らかにCSを取ってた学生の方が頭が良かったんですよね。あと、そっちの方が頭を鍛えられてる感があったし。

編集部:じゃあ正式に専攻を選んだのは3年生のトランスファーするタイミングですか?

直矢さん:2年生になる頃にはCSになってたんじゃないかな。あっちってトランスファーするために取らないといけないクラスも決まってるので。

編集部:ちなみに、コミュニティ・カレッジに行って良かったなと思える点はありますか?

直矢さん:ぶっちゃけ大学の1-2年で勉強することって学問の基礎的なところなので、どこの大学でもそんなに変わらないんですよ。もちろんマスターとかドクターだと話は別ですが。だから、カレッジの方が授業料も安いし、クラスも20-30人と小規模で友達も作りやすいので、僕はオススメしますね。そこで出会った友達とは今でも繋がってますし。

編集部:もともとCSに興味を持ち始めたきっかけは何だったんですか?

直矢さん:色々あるんですが、まずは梅田望夫さんが書いたウェブ進化論という本ですかね。それを読んで結構面白いなと思ったのと、梅田さんに直接お会いする機会もあってインターネットとかそういったものの可能性に面白みを感じたんです。あと、実際にそれらがどう動いているかも分からなかったので、勉強してみたかったというのはありますね。

編集部:それはいつ頃ですか?

直矢さん:学部決める時だから大学1年生か20歳くらいだったんじゃないかな。あと個の力を考えた時に、CSとかネットの方が自分の影響範囲を広げやすいかなと思って、そこに魅力を感じてましたね。

編集部:たしかに今の時代、コーディングができると個のバリューは高まりますよね。

直矢さん:そうですね。変な話、自分が作るものの影響範囲がほぼ無限大というか、そこに物理的な制限があまりないので、頑張れば色んな人に手が届くんですよ。

編集部:僕もそう思って最近ブートキャンプでプログラミングの勉強をしてるんですが、難しくて僕には合わないなと思うのですが…(笑)

直矢さん:まあ最初はみんなわかんないんですよ。プログラミングは初めの3年目くらいまでがキツくて、4年目くらいから分かってくることが多いですね。

編集部:慣れなんですかね?

直矢さん:プラグラミングっていうある一定の考え方に頭が慣れるか慣れないかじゃないですかね。だから、この初めのハードルを乗り越えるのがきついんですよ。大学でも学年が上がるごとにどんどん人数が減ってたし、大学3年生の時の難しいクラスとかだと、授業の単位取得率が30-40%とかでみんな普通に落ちてましたね。

編集部:それはやばいですね(笑) じゃあ、それを超えれば楽しくなってくるわけですね。

大学卒業後はカナダで就職

編集部:大学卒業後はそのままソフトウェアエンジニアとして就職したんですか?

直矢さん:卒業後1ヶ月はロッキーマウンテンとかに行って息抜きをして、その後就活を始めてバンクーバーの会社をいくつか受けました。当時、Webディベロップメントにすごく興味があったので、そういう会社を探してて、色々と縁もありClioという会社に入りました。僕が入った時は30人くらいでバンクーバーにオフィスを開いたばっかりだったんですが、今では200-300人くらいになってます。

Clioは法律関連のソフトウェアを開発する会社

編集部:最初はWebメインだったんですね。

直矢さん:そうですね。初めはWebから入って、そこでRubyやJavaScriptを少しやったんですよ。その後、会社の中でモバイルアプリを作る話があったので、自ら手を上げてiOSやAndroidもやったんです。なので、Webから入ってiOSやって、Androidやって、そこでAndroidがしっくり来たので今はAndroidをやってるという感じです。

編集部:じゃあ一通り色んなものを触ってAndroidに辿り着いたって感じなんですね。

直矢さん:そうですね。やはり初めは色々と触れる会社の方が楽しいですね。あと会社のサイズやタイミング的にも、ちょうど会社がスケールして、スケーリングの問題とかも見れたのでかなり面白かったです。

編集部:カナダだと大学を卒業後シリコンバレーで就職という話も良く聞くんですが、カナダのバンクーバーで就職したのには何か理由があったんですか?

直矢さん:カナダの場合、大学を卒業するとビザがもらえて、しかもそれが3年間有効なんですよ。プラス、カナダってフルタイムで1年間くらいスキルドワーカーとして働くと永住権がもらえるんですよね。

編集部:え、1年でもらえるんですか!?

直矢さん:たしか1年じゃなかったっけな。だから、そういうスムーズなラインに見事に乗っかった感じですね。

編集部:すごい…ちなみにカナダの会社とアメリカの会社だとカルチャーは違うもんなんですか?

直矢さん:どうなんですかね。会社にもよると思うんですが、カナダの方が少しゆっくりしてるんじゃないかな。ただ、カナダのビジネスでも多くの会社はアメリカとビジネスをしています。物理的に近いし、マーケットもアメリカの方がでかいので。あとアメリカの会社もカナダに結構ブランチがあって、バンクーバーだとMicrosoftとかAmazonとか。なので、そこらへんは結構似たようなものなんじゃないですかね。

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