Microsoft本社でクラウドサービスAzureのマーケティングを担当する石坂誠さん

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日本のスタートアップが勝てない理由

編集部:こちらのスタートアップと一緒に仕事をしてみて、どういうところに彼らの強さを感じますか?僕らとしては、なぜ日本のスタートアップがグローバルで成功しないのかという点に興味があるんです。

石坂さん:これには色んな人の意見があって、私は専門家ではないんですが、まず日本の方々は、聞いててポテンヒットを狙ってるというか、なんか考えてることが小さいなと。そして、そもそも論として、大きいことを考えてる母数が少ないんで、小さく納まるなーというのが1つですね。あとは、大きく頑張ろうとしてる人もいますが、グローバルスケールで考えれる人が少ないかなと思います。

編集部:難しいところですよね。

石坂さん:あとは、考えができたとしても、Executionがすごく重要かなと思うんです。行動力、他人を説得する能力、夢を見させる能力、プレゼン能力とか、あとは「こいつ訳わかんないけど、やらせてみたい」と思わせる能力ですね。やはりこちらの人たちは、それがすごく上手いなと思います。

編集部:たしかに行動力やカリスマ性みたいなものも大事ですよね。

石坂さん:あとは、それを英語でやんないといけないじゃないですか。だから、英語力、グローバルスケールで考える力、Execution力とかを掛け算していくと、そういう日本人って限りなく少ないんじゃないかなと思うんです。もちろん、そういう人たちを育てようという動きはあるんだけど、そもそもそれができてる人が少ないから教えられないみたいな。

編集部:日本のスタートアップだと、まずは日本である程度成功して、実績とかお金とか人脈を作ってから海外に行くって考えてる人も多いと思うんですが、そこについてどう思いますか?やはり、1発目から海外でチャレンジすべきなんですかね?

石坂さん:両方メリット・デメリットがあるんじゃないですか。日本で成功すると、なんで海外で失敗するかというと、日本って特殊じゃないですか。iPhoneのマーケットシェアが55%とか商習慣とかも含めて。なので、日本での成功がそのまま世界にアプライできないケースは多いですよね。そういったことが足かせになっているのかなとは思いますね。

編集部:たしかに、そもそも日本と海外だと特性とか価値観が違いますもんね。

メッセージ

編集部:最後に、若い方へ何かメッセージを頂けませんか?

石坂さん:偉そうなことは言えないんですが、ただ思うのは、他人のものさしで自分の幸せを測っている日本人が多いので、もっと自分を持って欲しいなということですね。まずは自分に正直で良いんじゃないかなと。

編集部:たしかに…

石坂さん:だから私は別に全ての人が海外に行けとは思わないし、全ての人が英語をうまくなる必要があるとも思ってないんです。でも一番最初に来るのは「人って幸せになれるよね」ということなんです。全ての人が幸せになれる権利があると思うし、人それぞれ色んな才能が与えられていて、それはみんな違っていて当たり前なので。

編集部:間違いないですね。

石坂さん:これはタラントという私が聖書の中で最も好きな話なんですが、ある主人が召使い3人にタラントっていうお金のようなものを1,2,5って与えるんですよ。それでしばらくしてから与えられたお金で何をしたのかを話し合うんですね。

5をもらった人はそれを元手に10にし、2をもらった人はそれを元手に4にしましたと。主人はこの二人を良くやったと褒めるんです。でも、1をもらった人は失敗を恐れて土の中に隠したんです。それで「私は1のままあります」と。それで主人は怒ったんです。「あなたは1を与えられて2にすれば良かったのに、なぜしなかったんですか」と。

編集部:興味深い話ですね。

石坂さん:ここで面白いのは、私は色んな人が色んなタラントを持っていると思っていて、ある軸だけで見たら1かもしれないけど、違う軸では5かもしれないということなんです。

でも、まずはそれを探さなきゃいけなくて、それを探して自分が楽しいと思えるところで突っ切ると。なので、それを探す旅として留学はありなのかなと思いますね。日本の中だけで旅してたら、日本での可能性しか見えないので。

編集部:たしかに一回外に出てみると、日本の良し悪しも見えてきますもんね。

石坂さん:そうなんですよ。だから、ぜひ自分が幸せになれることってなんだろうとゼロベースで考えて、それを探して欲しいんです。仕事も留学も言語も、それを達成するための手段に過ぎないんです。

編集部:全ては幸せになるための手段であると。

石坂さん:それを幼稚園とか子供の時からやっていれば、日本人ってもっと変わるんじゃないかな。日本の良さってすごくあるじゃないですか。他人の気持ちがわかるとか、きめ細かいところとか。そこに今言ったものが加わったら最強かなと思うんです。それが1億2千万人できたらすげーことが起こるんじゃないかなと(笑)

編集部:間違いないですね!石坂さん、本日はお忙しいなか、本当にありがとうございました!

最後にLinuxのペンギンを宣伝する石坂さん(笑)

まとめ & おまけ

今回はシアトル出張編ということで、ワシントン州レドモンドにあるMicrosoft本社でマーケターとして働く石坂さんを取材しました。エンジニアが重宝される中でマーケターがどのようにバリューを発揮していくのか、また、日米でのマーケターの俯瞰力の違いなどについても伺うことができました。実際にMicrosoft本社で世界中の拠点とやりとりされている石坂さんだからこそお話できる部分も多かったように思います。

また、余談ではありますが、Microsoft本社で行われたビジコンにSiliconValleyWorkersの編集部で参加したのですが、なんと優勝しました(笑) とても貴重な体験をさせて頂き、石坂さんをはじめ、現地で出会った全ての方に感謝感謝です。本当にありがとうございました!

景品として頂いたグッズ

▼石坂さんが気になった方はこちらも合わせてどうぞ
・【長編】米国Microsoft本社でマーケターとして働く石坂誠さん | YouTube
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SiliconValleyWorkers編集長。愛媛県松山市出身。2016年、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻(相田研)修了。工学修士。現在はシリコンバレーのIT企業で仕事中。座右の銘:「現状維持は衰退のもと」

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