【日本のコスメを世界に!】Cosme Huntを運営する女性起業家の高橋クロエさん

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スタートアップが抱える悩み

編集部:クロエさんは、CEOとして普段どのようなことをされているんですか?

クロエさん:基本的には全部なんですけど、今一番集中しているのは日本の化粧品メーカーさんとの交渉だったり、アメリカ側の消費者にニーズを聞くことをやっていますね。
それとは別に、日本の商品をアメリカで販売しようってなった時にアメリカの法律で大丈夫なのかを確認しないといけなくて、その部分は法律関係に詳しいパートナーが担当しています。

編集部:輸入に関する法律は結構厳しいんですかね?

クロエさん:日本の薬事法も世界的には凄く厳しくて、日本でOKだったら海外でもOKなことも多いんですけど、やはり国によってレギュレーションが違うので、それを確認する作業が結構大変です。商品1つでもラベル表示とか成分表示の仕方が違っていて、例えばアメリカだと化粧品の成分は全部記入しないといけないし、順番も決まってたりするので、そういった部分の対応も必要になりますね。

編集部:ラベルとか表記が違う場合は、自分達で書き直してるんですか?

クロエさん:そうですね、メーカーさんで既に海外で販売されているものがあればそのまま使えることもありますが、ない場合は我々が1から審査をして英語に翻訳、ラベル作りを行なっています。

編集部:それはなかなか大変そうですね、、、 ラベルの表記などを英語に直す作業はクロエさん自身がやってるんですか?

クロエさん:それはネイティブのメンバーにチェックしてもらってやってます!

編集部:会社としては何人くらいの人員体制なんですか?

クロエさん:今フルタイムは1人で、パートタイムが2人、ライターや営業として関わってくださっている方が数人いる状態です。人員は今後更に増やしたいです。

編集部:まさしくスタートアップというフェーズですね! やはり人員の部分は課題感があるんですか?

クロエさん:はい、もっと人を増やしてスピードをつけてやりたいっていうのが今抱えている1番大きな課題ですね。インターネットの力を使った新しいプラットフォームやカルチャー創りみたいなことを、なるべく最速でしたいと本気で思っているので、もっとスピードは上げたいです。

編集部:具体的な人員はやはりエンジニアが欲しいなって感じですか?

クロエさん:エンジニアももちろんですが、営業メンバーがもっと必要です。このビジネスは化粧品メーカーさんの課題をヒアリングし、提携をしないことには商品を増やせないという点で営業パワーが必要なモデルだと思うので。

編集部:たしかに、ECに関してはそれに適した既存のシステムやプラットフォームを使いつつ、商品の中身自体を充実させていく方が事業としての強さに繋がるということなんですか?

クロエさん:そうですね! あとは日本の化粧品に関する文章を書いて英語にするライターの方も探しています。先程申し上げたように情報発信には凄く力を入れているので、そこも加速させていきたいと思っています!

営業からデザイナーへ?

編集部:では過去の話を聞いていきたいのですが、プログラミングブートキャンプのMake Schoolに行こうと思った経緯はどういったものだったんですか?

クロエさん:新卒で入った日本の会社で広告営業をやっていて、それまで留学経験とかなかったんですけど、ずっと海外の市場でビジネスができるようになりたいという気持ちがあって、25歳の時までに行くという期限を決めたんですよ。それで25歳の時に、自分で行こうと決めて、ワーキングホリデーでカナダに行くことにしたんです。ただ、そのときには経験として営業やプランニングの経験はあったのですが、それがそのまま海外で活かせるかっていうとまだまだ結構厳しいものがあって、、、

編集部:カルチャーが違ったりしますもんね。

クロエさん:カルチャーも全然違うし、ゼロからの積み上げになるじゃないですか。一方で、技術というのはある程度どこの国でも保証されるかなっていうふうに思っていて、ずっと独学で勉強をやってたんですね。それで、カナダに行ったちょうど1,2ヶ月後くらいにシリコンバレーのエンジニアの友達から、Make Schoolで日本人の学生を探してるんだけどという話があって。

編集部:へぇ~、すごいタイミングですね(笑)

クロエさん:はい、ちょうどいいめぐり合わせでした(笑) それで1人目の日本人として来ないかって言われて、試しに面接受けてみたら通ったというのがきっかけです。実際はその時に合計4人くらい日本人が居たのですが、他の方は結構アメリカ生活が長い方が多かったので、日本から来たばかりなのは私だけだったと思います。

編集部:その時はデザイナーというよりもエンジニアの勉強をがっつりしてたんですか?

クロエさん:Make Schoolのカリキュラムは毎年その時代に合わせて変わっていくんですけど、私が受けた時のものは3ヶ月で起業マインドを持ったiOSエンジニアを育成するみたいな内容でした。卒業生は、実際起業家になった人もいれば、デザイナーになった人もいて、でもほとんどはエンジニアとしてシリコンバレーに就職したって感じです。なので、私も通ってた時は卒業したらエンジニアになるのかなと思ってたんですけど(笑)

編集部:おぉ~、デザイナーではなく(笑)?

クロエさん:ただ、自分の強みを考えるとエンジニアよりもデザイナーの方が良いなと思ってその道に決めました。その後、デザイナーとして仕事をもらうようになって、そこから3年程デザイナーとして働いてました。

編集部:じゃあ、デザイナーは元々興味があったというよりは、結果的にそこに至ったという感じなんですか?

クロエさん:それでいうとどっちもありますね! なんとなく面白そうだなっていう興味はあったし、そこに行くチャンスがあったから、それを選んだという感じです。

デザイナーから見たシリコンバレー

編集部:デザイナーの経験がある人をインタビューするのは今回が初めてなんですけど、デザイナーから見たシリコンバレーってどんなところが魅力なんですか?

クロエさん:先日それに関する面白い記事を書いたんですけど、シリコンバレーにあるスタートアップや大企業は元々世界を本気で獲りに行くというマインドでやっていて、サービスの先にいるユーザーが世界中にいるっていうのがデザイナーとしても結構モチベーションになるというのは感じますね。

あとは、世界を良くしていくサービスというか、そういう根本的な課題解決に関われるっていうのはデザイナーとして凄く刺激になっていて、そういうのが好きな人が集まってくるのかなと思います。

シリコンバレーのデザイナー達に共通する3つの特徴 | freshtrax

編集部:感覚的にはデザイナーの役割が広いというか、単純にグラフィックやUIを作るというよりも、ユーザー課題をデザインという切り口から解決する人みたいな位置づけのイメージですよね。あくまで、ユーザーの課題をエンジニアリングの部分から技術的に解決するのか、それともデザインの部分から解決するのかっていう視点が違うだけというか。

クロエさん:そうですね。あとは、ソーシャルで呟いていることがトランプ政権やシリア難民に関してなどの内容も多くて、問題意識というか見ている視野が広いなと思いますね。

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