東大からハーバード!? – プロジェクト管理ツール「asana」で働くソフトウェアエンジニア

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インパクトの総量 = 人数 × インパクト量

編集部:就活の時は日本のスタートアップも見てたの?それともこっちに絞ってたの?

ひろくん:日本のスタートアップも見てましたよ。ただ、僕の場合、どちらかというと、どれだけ世の中にインパクトを与えられるかっていうところに焦点を当てていました。例えば、全世界で使われいる写真共有アプリと日本の医療を100倍良くするアプリだったら後者の方がインパクトって大きいじゃないですか。

というのも、「インパクトの総量 = 人数 × 一人あたりのインパクト量」なので。だから、仮に日本のスタートアップにそういった会社があるのなら働いても良かったなとは思っています。あとは、一社目だったので、自分が一番成長できる環境を探していたというのはありますね。

編集部:なるほど。日米の軸というよりは、どれだけ世の中にインパクトを与えらえるかっていうところを見ていたわけですね。ちなみにasanaへの決め手は何だったんですか?

ひろくん:決め手は3つあって、ステージ・カルチャー・ミッションですね。1つ目のステージに関して言うと、asanaは2008年にスタートしていて、今はエンジニアが70,80人なんですよ。なので、2,3人のスタートアップのように人が足りないこともなく、またGoogleのようにエンジニアが5万人とかでもない、程よい塩梅のステージなんです。

編集部:間違いないですね。

ひろくん:また、カルチャーに関してはメンターシップが充実していて、でも与えられる責任感は大きいという働きやすく、かつ、成長できる文化があります。ぱっと思い浮かぶ例だと、僕の前のリーダーが毎日1時間カレンダーの時間を空けていたんですが、これは他のエンジニアとペアリングして、一緒にプログラミングをするためだったんですよ。それほど社員同士のコミュニケーションを大事にしている文化があるんです。

編集部:めちゃくちゃ良い文化ですね!

ひろくん:最後はミッションですね。世の中のイノベーションにはテック系、医療系、教育系と色んなものがあるのですが、それら全てのイノベーションに共通するのは、優秀な人たちが集まって一緒に何かをやり遂げたということなんですよ。これだけはどの分野にも共通しているんです。

なので、僕らの理念は、チームの作業を円滑にするツールを作ることで世の中のイノベーションを促進するということなんです。また、オファー後にファウンダーの人たちに直接会い、実際にasanaを作った人からそのミッションを聞けたんです。それに感化されたというのはあります。

編集部:全体で70人とかだとダスティンとかジャスティンとも顔を合わせたり、話す機会ってあるんですか?

ひろくん:そんなにはないですね。同じ食堂にはいるんですが。ちなみに、エンジニアは70-80人ですが、全体では260人くらいです。

編集部:食堂があるの?

ひろくん:あります。朝昼晩でます。食堂は社員が10人くらいの頃からあったらしいのですが、これはエンジニアがハッピーに働ける環境を作るのが会社を成功させる何より大事なことだという考えから来ているそうです。なので、全体的に余裕がありますね。ダスティンはお金もあるし、シリコンバレー内でのコネクションもあるし。

日本のスタートアップで働いたことがないので詳しくはわからないのですが、日本のスタートアップの場合、往々にして焦ってるイメージがありますよね。とにかく早く結果を出さなきゃみたいな。だから、スタートアップで長期的に物事を考えられるところが日本にはあんまりないのかなと。asanaはそこに余裕があります。

東大からハーバードへ

編集部:そういえば、いつからアメリカにいるの?

ひろくん:大学からですね。元々は東京で生まれて、5歳から8歳までイギリスに住んでました。8歳で帰ってきて、その後麻布中学校に入ったんですが、中3から高2まではフランスのアメリカンスクールに通いました。

高2の二学期くらいに帰国して、日本とアメリカの大学を両方受験して、東大とハーバードの両方から合格をもらいました。なので、一学期の間だけ東大に通って、その年の9月からはハーバード大学、そして今に至るという感じです。

編集部:すごい生い立ちですね (笑) アメリカの大学を受験したのは、国際的な視野があったからですか?っていうのも、僕らが高校生の時なんて、海外の大学とか頭にすらなかったよ (笑)

ひろくん:そうですね。僕は幸い留学経験があったから海外の大学が選択肢に入りましたが、基本的には選択肢に入らないことが多いですよね。中高の教育はアメリカのそれに比べて格段にレベルが高いはずなのに、その日本の中高生が留学を検討すらしないのはすごく残念なことだと思います。

編集部:そういえば、なんでコンピュータサイエンス (CS)を専攻したの?元々興味があったとか?

ひろくん:全然そんなことはないです。はじめは物理の道に進もうと思ってました。ハーバードの場合、授業がレベル別に分かれていて、僕は頑張って物理の一番上のレベルに入ったんですが、そこにいた人たちっていうのは、ずっと物理しかやってこなかったような人たちで、そんな中で物理を勉強してみるとこれは戦えないなと。本当に頭の良い人たちっているんだなと思いました (笑) あと、ハーバードって2年生の終わりに専攻を決めないといけないんですけど、そこでCSも試しに取ってみようと取った結果CSになった感じです。

編集部:ちなみに今ってOPTの期間として働いてるの?

ひろくん:そうですね。まだ学生ビザで働いてます。エンジニア系は卒業後3年間OPTが有効なので3年間は働けます。もちろん、その間にビザを申請することもできます。具体的にいくらお金がかかるかは分かりませんが、テック企業は一般的にビザの発給に寛容ですね。というのも、それで優秀な人材が保てるのであればそれは安いですからね。

編集部:ハーバードって東海岸にあるじゃないですか。それでもコンピュータサイエンス系の場合はやはり西海岸に就職することが多いんですか?

ひろくん:多いですね。CSの学科に120人くらいクラスメートがいたんですが、ほとんどこっちにいるんじゃないかな。まあ金融系でコード書いてる人とかだとニューヨークとかもあるけど。CS卒業した人だと3分の1ずつぐらいで、Google/FB等の大手、Airbnb/Uber等のユニコーン、残りがスタートアップって感じですかね。なので、本当に2,3人のスタートアップに行った人とかもいれば、僕みたいにasanaみたいなところに行った人もいます。

編集部:逆に起業した人とかいないんですか?

ひろくん:いますよ!そんなにすごく仲良い人ではないけど、起業してバイアウトしたっていう人もいます。在学中に起業する人もいますね。まあ学校をやめてまでする人はあまりいないですが、サイドプロジェクトとしてやってたりはします。

というのも、ハーバードには、ハーバードイノベーションラボっていうのがあって、そこが起業しようとしている学生にアドバイスを与えてるんですね。なので、ハーバード大学は起業を目指す人にとっては環境の整った大学だと思います。

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SiliconValleyWorkers編集長。愛媛県松山市出身。2016年、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻(相田研)修了。工学修士。現在はシリコンバレーのIT企業で仕事中。座右の銘:「現状維持は衰退のもと」

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