Panasonicを使いこなす、圧倒的に。

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エンジニアになろうと思った経緯

編集部:では、過去の話に移りたいんですが、もともとエンジニアになろうと思ったきっかけは何だったんですか?

中村さん:中学・高校とドイツのミュンヘンにいて、そこではとにかくリサイクルがすごかったんですよ。例えば、ビールの茶色いビンはこのゴミ箱だけど、緑のビンはこっちみたいな。

編集部:すごい!ビンの色で入れるところが違ったんですね。

中村さん:そうなんです。その時に環境問題に対する意識が高まって、環境に優しい機械とか家電を作りたいなと思ったんです。大学の入試面接では「多少便利では無くても、環境に優しい家電や機械を創るべき」と言った事を覚えています。

それで、日本に帰って来て、そういうことをやってる大学を探していたら、ちょうど立命館大学が環境に配慮した機械のことを書いていたので、これだと思って入りました。

編集部:じゃあ、環境問題に対する意識からエンジニアの道を選ばれたと。その後、新卒でパナソニック(当時は松下電工)に入社されていますが、それはなぜですか?

中村さん:ちょうどその頃、微細加工の研究をやっていて、先輩の勧めもあってパナソニックでインターンをしたんですが、周りで働いてる人たちがみんな魅力的で、「こういうところで働けたらいいな」と思って入社を決めました。

編集部:やはり、松下幸之助さんの想いが社員に浸透していたということでしょうか?

中村さん:それもあるかもしれませんが、純粋に人として尊敬できる人が多くて、職場の雰囲気もすごく良かったのが決め手ですね。だから、インターンの影響は非常に大きかったと思います。実は他にもいくつか内定をもらっていた企業があったんですが、結局断ったんですよね。

人生観を変えた最初の配属

編集部:その後、実際に入社して配属されたのはインターンの時と同じ部署だったんですか?

中村さん:もともとインターン先は大阪の門真本社にある研究所だったんです。インターンでも良く評価してもらったし、みんながおいでよって言ってくれてたので、普通に配属先もそこだと思うじゃないですか?

編集部:え、違ったんですか?

中村さん:そしたら、まず「三重県です」と言われて、さらに「生産技術です」と。もうダブルで違って。しかも工場っていう…

編集部:それは…

中村さん:まぁ、へこみますよね。そして、僕はそこで全然仕事ができなくて…ちょうど同じ部署に同期が一人いたんですが、彼の方が全然できるし、なんなら2年目に入って来た後輩の方があっという間に僕よりできるようになって。

それでヤバイなと焦り出したんですが、もがいてももがいても全然うまくできなかったんです。例えば、みんなが30分くらいで出来るようなことが、僕は1やっても終わらないようなそんなタイプだったんです。

編集部:それはどうやって乗り越えたんですか?

中村さん:向いてないのかなとか思ったんですが、仮に向いてないにしてもせっかく来たからには「吸収できるものは全部吸収して、異動希望を出すなりして次にいこう」と思ったんです。

だって、ここで自分がこういう仕事が苦手だって気付ければ、今後同じ過ちは繰り返さないと思うので、これはこれですごく貴重な経験になると思ったんです。そして、そういう風にやり出したらちょっとずつ物事ができるようになってきて。

編集部:歯車が動き出したわけですね。

中村さん:もともとは生産技術なので、図面を描いたり、生産装置とかロボットの設計・組立をしたりする仕事だったんですが、2年目のあるとき、ある製品に品質トラブルが出てちょうどその対応に何ヶ月か当てられたんです。

そしたらその仕事から帰って来た時に、上司が「せっかくそういう仕事をしたんだから、あの商品をどうやって改善するか考えてよ」という風に仕事の種類を変えてくれたんです。

編集部:お、チャンスが到来したと。

中村さん:それで、設計者の人たちや関連研究をしてる人たちに「この結果って合ってるんですか?」とか「これってどうなってるんですか?」みたいなことを部署をまたいで聞いて回って、「多分これが原因なので、ここを直せば直りますよ」みたいなフィードバックをしてたんです。

そしたら色んなところにまたがって働くスタイルが自分に合っていたみたいで、3年目の後半くらいから急に工場とか部門の中で大事な仕事を任されるようになって、5年経った頃には「その商品のことならとりあえず中村に聞け」みたいな存在になったんです。

編集部:じゃあ、そっちの仕事の方が向いていたわけですね。

中村さん:そうそう。それで5年目も終わろうという頃にもともと希望していた研究職に行けることになって、そこに2年間行ったんですが、行ったら今度はインターンの時の上司がいて。

編集部:まさかの再会!

中村さん:それで、「なんでうちに来なかったの?」とか言われて、「いやいや、こっちのセリフです」みたいな(笑)

だけど、最初から研究職に行ってたら、そのスキルや適性には気付けなかったと思うし、当時のものづくりの現場での経験が今の仕事にも活きていたりするので、結果的には色々と経験してみて良かったなと思います。

編集部:振り返ってみると色々と学びが多かったわけですね。

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SiliconValleyWorkers編集長。愛媛県松山市出身。2016年、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻(相田研)修了。工学修士。現在はシリコンバレーのIT企業で仕事中。座右の銘:「現状維持は衰退のもと」

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